地域の新たな「リキュール開発」に挑戦するUターン社長にインタビューしてみた

 


 

1.はじめに

高山市在住のライター、恵子です! 3児の母です。

私達家族は、田舎暮らしがしたくて名古屋から高山市へ移住してきました。

 

最近の飛騨地域は、面白い!新型コロナウイルスの制限緩和もあって色んな挑戦をする人たちと出会える機会もグッと増えてきています。

今回、私の住む高山市で出会った地域にUターンをして新たな仕事づくり、産業づくりに挑戦する 森 孝徳さん を紹介してみたいと思います。

 

2.岐阜県高山市はこんなところ

岐阜県の北部に位置し、古い町並みなどの観光スポットがあり、

古い町並みは高山駅から歩いて10分位の所にあります。

一方で、東京都とほぼ同じ面積を有する市なので、同じ高山市内といっても支所地域と言われる地域は車で1時間以上離れます。

 

豊かな自然環境に加え、特色ある農産物やそれらを使った加工品等の「食」も魅力的です。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

3.森社長ってこんな人

有限会社森瓦店 代表取締役社長 森孝徳さん

大学を卒業後、就職を経て高山にUターン。家業の瓦店は飛騨地域で屋根工事業を営んで75年。

13年前に3代目社長となった現社長の森さんは、新しいことにチャレンジするのが大好きなベンチャー精神溢れる経営者で

ご自身の代から事業を拡大し、屋根全般の仕事を請け負うようになったり、新規事業としてリキュール事業を立ち上げたりしています。

お話を伺いながら、森さんは新しい事でもとにかく挑戦してみようという、エネルギー溢れる方という印象を受けました。

新規事業を始めた思い、仕事の魅力をお聞きしました。

 

4.瓦店が、なぜリキュール作り!?

比留木

—森さんが瓦店を経営するだけでなく、リキュール作りを始めたきっかけは?

森さん

私たちの本業は屋根にかかわる仕事です。そのため、冬場は雪で仕事ができません。

雨の日も同じです。年間安定した仕事を増やしていきたいという思いから、リキュール事業を始めました。

また、高山市は自然豊かで子育てもしやすい地域ですが、地方の課題でもある自分の求める仕事が見つからないという課題。進学で都会へ出た若者のUターンや都会からのIターンの妨げになっています。

私は25歳の時に家業である会社を継ぎ、社長になりましたが人口減少が進む中、屋根工事業だけでは仕事が減る一方であり新規事業が必要であること、また地域の1事業者として地域活性化に何か貢献できないかと考えたことも理由でした。

 

比留木

—新規事業でリキュールに注目した理由は?

 

森さん

実はこれまで「GoodmanKITCHEN」という、移動式レストランの運営もしてきました。

トラックを本格的な調理ができるキッチンにし、全国の野外イベントで利用されています。

この移動式レストランで生まれたご縁がきっかけで、リキュールに着目するようになりました。というのも、「GoodmanKITCHEN」で日本全国色んな地域に伺う機会が出来たので、その中で全国にはたくさんの素晴らしい農産物があるということを知りました。そういう地域の価値あるものを繋げることで新しいお酒を作りたいと思いました。私たちの飛騨地域も美味しいリンゴや桃など世界を魅了する農産物があることが強みです。「これなら飛騨の特産を活かせる!」と思い、お酒の製造へチャレンジしようと決意しました。

比留木

—森さんと一緒に事業に関わる人はいますか?

 

森さん

事業をスタートさせるにあたり、この事業を若者の活躍する場にしたいと考えました。

そこで25歳のUターン者を1名採用しました。一緒にゼロからのリキュール作りを始めて、1年以上勉強しました。そして2023年春にようやく飛騨の水と国産レモンを使った最初の商品である「飛騨クラフト リモンチェッロ」が完成しました。あきらめずに前向きに一緒に挑戦してくれた仲間がいたからこそ、ここまでたどりついたと思っています。

 

比留木

—この仕事のやりがい、面白さを教えてください。

 

森さん

自分の手で新リキュールを開発できる事。企画・製造・販売まで関われる事が面白いです。

リキュールのアイデアは、無限大。果実の皮×お酒×熟成期間の掛け合わせによって、様々な味・香りのリキュールが出来上がります。

飛騨には果物、薬草、地酒など、地域にある“宝”がいっぱい眠っています。この宝を生かす掛け合わせは、探求のしがいがあります。飛騨の新しい味を見つけ、多くの方に楽しんでもらえる商品を作っていきたいです。そしてゆくゆくは、コンクールに出品し受賞を目指したいと思います。世界に認められるリキュールが目標です。

比留木

—最後に森さんの飛騨でのおすすめスポット、移住を検討する人へのメッセージをください。

 

森さん

私は、出張も多く地域外に出ていることが多いのですが、地元の高山にいる時は本当に心休まります。子供と一緒に公園に行ったり、山・川に行ったりして遊びます。春は山菜取り、秋はキノコ採りも面白いですよ。おすすめのスポットは、なかんじょ川つり公園。夏、魚の手づかみが出来て、子供達が喜びます。

これから移住を検討する皆さん。私たちもそうですし、今飛騨地域でも新たな挑戦をする人たちが増えています。

しかし、人口減少の中で一緒に取り組む仲間がいなくて困っている人が多いことも事実です。私たちの新しい挑戦ももっともっと広げていきたいです。これから飛騨地域に興味を持って移住をしてくる人たちとも一緒に新しい産業を作っていきたいと思います。

ぜひ、飛騨の地に訪れて地域活性化に挑戦する人や地域産業を担う人達にも会ってみてください。

 

有限会社森瓦店

https://www.morikawara-yane.com/

 

「飛騨クラフト リモンチェッロ」

https://www.instagram.com/liqueur.hida.craft/

 

比留木 恵子
比留木 恵子

2017年に田舎暮らしがしたくて、名古屋から高山市へ移住。2歳、保育園児、中学生の子供がいる5人家族。 飛騨の美味しいものを全国に届ける通販サイトのアドバイザーをしている。 地域活性化・まちづくりに興味があり、色んな人と喋れるワークショップが大好き。最近はパン作りに夢中。焼き立てパンを頬張る時がなによりの至福。

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