移住の窓口にもなっている「ヒダスケ!」とは

こんにちは。ライターのリョウです。

 

今回は飛騨市で行われている参加交流型プログラム「ヒダスケ!」に関わる永石さん(通称:ぽっきーさん)と坂東さんのお二人にお話を伺いました。

 

「ヒダスケ!」とは?

飛騨市に暮らす人々の「困りごと」を「みんなで楽しく」解決していく参加交流型のプログラムです。
(HP参照:https://hidasuke.com

「飛騨市ファンクラブ」とは?

飛騨市を大好きな皆さんと一緒に飛騨市を楽しむコミュニティです。
(HP参照:https://www.city.hida.gifu.jp/site/fanclub

 

 

ぽっきーさん

地域おこし協力隊として「ヒダスケ!」の運営に関わる。

 

坂東さん
愛知県出身。「ヒダスケ!」がきっかけで2021年に飛騨市に移住。

 

リョウ
京都府出身、2018年に高山市に移住。

 

ぽっきーさん:私は地域おこし協力隊として飛騨市に移住し、「飛騨市ファンクラブ」や「ヒダスケ!」などの関係人口づくりの取り組みに従事しています。

その飛騨市ファンクラブの活動を手伝いたいという会員さんが出てきて、その会員さんを飛騨市の「困りごと」とマッチングさせたのが「ヒダスケ!」になります。

地方で暮らすには、想像以上に困難なことがたくさんあります。地域で行われる草刈りや、冬の時期なら雪かきをしなくてはならない…

そういった「地域に住んでいるとしなければならないことや困りごと」をいかに楽しいものに変えていけるか、という考えのもと「ヒダスケ!」を運営しています。

例えば、大変な大雪なども、地方で暮らす人々にとっては「困りごと」だとしても、そうではない人にとって、雪かきのお手伝いは非日常的なワクワクするものとして捉えることができるかもしれません。

「ヒダスケ!」に参加される方たちも、困りごとを解決しに来ているというよりも、地域の人との交流を楽しみに来ているような印象があります。

さらに、同じ地方に暮していたとしても、業種が違えば経験することができないことが、「ヒダスケ!」を通して体験できるのも魅力だと思います。

 

リョウ:私もよく農作業のお手伝いの「ヒダスケ!」に参加させて頂いています。

都市部にいると土を触る機会というのはほとんどないので、とても新鮮な経験です。

以来、人との関わりにちょっと疲れてしまったときには、家庭菜園などの土いじりをして、自然と向き合うことで気持ちの切り替えを心がけるようになりました。

 

大豆の定植作業の様子

 

農作業以外にも、「ヒダスケ!」には伝統的な和紙作りのお手伝いや、地域を盛り上げるためのアイデア出しのお手伝いなど、本当に様々なプログラムが用意されているのが面白いです。

体力に自信がない人にもおすすめですし、何でも自分でやってみたい人にはうってつけなプログラムだと感じました。

 

坂東さん:私も元々日曜大工であったり、広いガレージでバイクや車をいじるのが好きな多趣味人間だったので、「ヒダスケ!」は頻繫に活用しています。

私は2021年の9月に飛騨市に移住したのですが、その少し前に「ヒダスケ!」がきっかけで地域の人と交流が始まり、最終的には移住という形に至りました。まったく縁もゆかりもない場所でしたが、そういった場所でも「ヒダスケ!」のような取り組みはきっかけ作りに最適なのではないでしょうか。

とはいえぽっきーさんもお話していたように、地方で暮らすことは思っていた以上に大変です。

特に冬の寒さや雪かき作業は本当に大変で、冬の時期を抜きにして地方暮らしを語ることはできないと思います。

そのあたりの情報発信も、今後必要だと考えていて、ひとくちに雪国である飛騨地方といっても対策に差があると思っています。

高山市の町中は本格的な除雪機は必要ないかもしれませんが、私の移住した飛騨市の下野というあたりは、山の影がかかってしまい、雪が溶けにくい場所で、場合によっては屋根の雪下ろしが必要になったりします。

 

雪深い飛騨地域では、バイクが埋まってしまうほどの雪が…

 

移住する前に雪に関することについて、きめ細かな情報発信がなされていると、移住を検討している人も想像がしやすいのではないでしょうか。

私は、そんな大変な中でも、大変さを楽しむ考え方が大事なんじゃないかと思います。

例えば、雪が降った時の私の楽しみとして、焚き火をするというものがあります。

雪は音を吸い取るような気がしていて、あらゆる雑音を吸い取られた静寂の中で、火を熾してただ眺める、冬は空気もとても澄んでいて、輪郭のはっきりした月が浮かんでいる…

そういうことに楽しみを見出せるかどうかが、田舎暮らしのカギだと思っています。

 

リョウ:「ヒダスケ!」は地域の困りごとを解決するだけではなく、人々の交流の場にもなり、さらには移住の窓口のような役割をも果たしているように感じました。

また、地方移住が注目を集める中、田舎暮らしの良い面だけを取り上げるのではなく、大変な部分もしっかりと情報発信していく必要性を坂東さんに語って頂きました。

飛騨市に移住を考えている読者の方がおられましたら、いきなり移住!ではなく、まずは地域に関わってみるはじめの一歩として「ヒダスケ!」に参加してみてください!

 


リョウ
リョウ

京都のほうの生まれ育ち。2018年に高山に移住。半弓道場や農家さんの手伝いをしながら、出張古本屋「住職書房」にて活動中。移住の窓口となれるようなシェアハウス作りも進行中。 趣味はカブに跨り日本中を旅すること。何かしらのお手伝い。読書。

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