はじめに
はじめまして、京都出身のライター、リョウです。
飛騨高山に移住して三年目、ようやくこの土地のいいところや苦手なところが見えてきました。
今回はそんな、飛騨高山の良いところ、好きなところだけでなく不便なところや苦手なところも包み隠さずお伝えしたいと思います。
まずは私が考える飛騨高山の良いところ、好きなところは、この土地が雄大な山々に囲まれた場所だということです。日本には自然が豊かな場所はたくさんありますが、この飛騨高山は3000m級の山々に囲まれた特殊な場所です。帰省した後、京都から高山に戻ってきた時にまず目に入るのは山であり、それに囲まれている安心感のようなものを感じます。
反対に、不便なところや苦手なところを挙げてみます。
まず、山々に囲まれているということは、それだけ交通の便が悪いということです。
東京や大阪行きのバスはありますが、どちらも5~6時間ほどかかってしまいます。
また、冬が長く厳しいのも苦手なところです。日照時間も短くなり、雪が降れば雪かきをしなければなりません。
それでも私が飛騨高山に住み続けたいと思うのは、その厳しい冬を乗り越えた先にある春が、何よりも楽しい季節だからです。春を楽しむために飛騨高山に住んでいると言っても過言ではありません。
今回は私のような移住者だけでなく、飛騨地方出身の方たちそれぞれにアンケート調査を実施して、どのようなところに魅力を感じているか、この街のどこが好きか。そしてどのようなところが苦手か、この街のどこが嫌いかを調べました。
②具体的な意見として、移住者と飛騨地方出身の方の意見を紹介します。
都会とは違った魅力があります。例えば田んぼで取れたお米を乾燥させる時に、「はさ干し」といった、昔ながらのやり方が見られるのも飛騨地方ならではの魅力だと思います。
また、人同士のつながりが強くて、スーパーの店員さんから「いらっしゃいませ」だけではなく「いい天気ですね」「今日の夕飯はカレーですか?」といった一声にあたたかさを感じます。
嫌いなところ
買い物が不便だと感じます。都市部にはあったブランドの店や専門店が飛騨地方には少ないので。
高山に移住して二年目なのですが、なんとなくまだお客様扱いのようなよそもの感をうけることもあります。昔から高山が好きでよく遊びに来ていたので、自分としては第二の故郷のような印象を持っていたのですが、そのような扱いを受けると寂しく思う時もあります。
飛騨市の田んぼで見られるはさ干しの風景
Kさん
- 40歳
- 女性
- 編集の仕事
- 飛騨出身、名古屋の短大で二年
好きなところ
山に囲まれた地方都市にしては、食が充実していると思います。個人経営の店が切磋琢磨しているので、街中にチェーン店が少ないです。その一方で、国道沿いには牛丼屋や回転すしなどの店があり、住みわけができていてそこから選べる自由さも併せ持っている事も特徴だと思います。
きらいなところ
コミュニティの狭さを感じています。人と人がつながりすぎていて、どこにいても知り合いに会うので気の抜けない息苦しさを感じます。
映画館がなかったり、文化施設が少ないのも不便なところです。最寄りの映画館が富山県なので、車や交通機関を使って二時間ほどかかってしまいます。
高山の飲み屋街、朝日町
③まとめ
話を聞く中で多くの人から聞く意見が、人との関わりに関する意見でした。
都市部から移住してきた人達は、飛騨の人との関わりに対して、あたたかさや、面白さを感じている人が多かったです。
それに対して、飛騨出身の人達は、それを気が抜けないコミュニティの狭さのようなものとして捉えている人が多かったです。
この違いは、それぞれ違った環境で育ってきたからだと思います。
都市部の人達は今まであまり人との関わりが少ない社会で生活してきたのかもしれないし、飛騨出身の人達は、このような関わり方が普通と思って生活してきたのでしょう。
また、飛騨出身の人達の意見からは食に対する誇りのようなものを感じました。
山に囲まれた地方都市であるにも関わらず、飲食店の多さや美味しいお店は筆者自身も確かに感じていました。
都市部の人達からは、チェーン店が少ないという意見もありましたが、裏を返せば個人の飲食店がしのぎを削っている、ということだと思います。
すきなところときらいなところ、という質問でアンケートを取っていると、きらいなところ、ネガティブな意見が多く出ました。
それでもみんな、なんだかんだと言いながらこの飛騨という土地に住んでいる人たちの意見です。
それは地元の人も移住者も関係なく、この土地に対して愛着や愛情を持っているからだと思います。
それこそが、筆者自身の感じる本当の「飛騨の魅力」です。